ここ日の出町は武蔵五日市の駅から車で10分程度の里山と梅林が続く素晴らしい緑の中に位置している。
建物は築100年茅葺きにトタン屋根の民家である。
平屋で50坪を超える家を出来るだけコンパクトな家にすること、70代のご両親のためのバリアフリー化、オール電化とすることが主な設計テーマであった。
この家の床下には人の入れる野菜貯蔵のための大きなムロが有ったことが印象的で、昔から伝わる気候風土に適した知恵や工夫を見直し現代住宅と共存させる住まいの「知」を楽しみ味わうことが出来た。
「直して住む」という家を壊して新しくするのではなく、構造や材を往かして住みやすいように直す「民家再生」という家づくりを楽しめた家であった。