福島県白河市、築180年の農家を静岡県伊豆高原に移築再生した建物である。
眺望の良い2階へ居間、食堂をつくり、古民家の架構空間とするため、1階部分をRC
とした、コンクリートと木造の混構造建物である。
この民家は設計以前すでに約1年間、解体保管されていた古材であったため、資料は
簡単な番付と写真のデータのみであった。従って想像上の設計カ所が多く、工事に入っては架構の組立が難工事であった。
しかし組み上がってみると、経年変化して黒々とした古材の梁組はものすごい迫力で見事なものである。
またこの家のアプローチにある腕木門は山梨県の古民家にあったものをそっくり移築し、屋根は杉皮で葺き直したものであり、古民家にさらに奥深い感じを与えてくれている。