山梨県郡内地方に多い兜造りの養蚕農家の移築再生。
敷地は都内でも閑静な住宅地に建てる2世帯住宅である。この街は自主規制を色々と設けて環境の悪化を防いでいる。従って古民家の再生にあたっても、外観は現代の和風住宅としてこれ見よがしの無い爽やかなデザインを目指している。
古材は1階部分を古民家の架構そのままとし、2階部分は茅屋根を構成していたサスが相当痛んでいたため、新材を主に使用している。
竣工後建主は「これまで色々な家に住んだけれど今までの中でも一番居心地が良くてとても落ち着きます」と話されている。落ち着いたたたずまいの日本家屋として街並になじんだようである。
掲載雑誌 /2005.12 東京生活 No.9 エイ出版社