中村邸は、明治初期の生家の一部をすぐ近くへ移築再生したもので、一人暮らし女性のためのバリアフリー住宅です。
古材は再利用しても、現代住宅として明るい雰囲気の空間づくりを設計目標にしています。
中村さんにとって、古民家のもつデザイン的・趣味的な要素はあまり問題ではありませんでした。自分の生活してきた空間を「生き直す」事が重要であったと言います。
まるで生家に暮らしているような空間が再生されたが、これからどんなふうに生きていくかが私の宿題、とおっしゃっています。この住宅では、設計者があまり気付かない、民家再生のもつ意味の大きな要素を教えていただきました。